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地名事典
益州
えきしゅう
益州は、三国志の時代の行政区画の一つで、現在の四川省、重慶市、貴州省の一部、雲南省の一部に相当します。この地域は、中国の西南部に位置し、山がちで多雨な地形が特徴です。益州は、その豊かな土地、肥沃な農地、そして戦略的な地理的位置から、三国時代において非常に重要な地域でした。
益州は、三国時代の主要な勢力の一つである蜀の中心地でした。劉備は、赤壁の戦いの後、諸葛亮の助けを借りてこの地域を確保し、後に蜀を建国しました。この地域の豊かな資源は、蜀の経済的基盤を支える重要な要素であり、また、山がちな地形は蜀を外敵から守る天然の防御となっていました。
さらに、益州は長江の上流に位置しており、水運による輸送路が確立されていました。これにより、東方の荊州や江東との交易が可能であり、蜀の経済的な活動に大きく貢献していました。また、四川盆地は農業に適しており、食糧生産の面でも重要な地域でした。
このように、益州は三国時代において、蜀の政治的・経済的な中心地であり、中国古代史における重要な地域の一つです。
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