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地名事典
并州
并州は、三国志の時代の行政区画の一つで、現在の山西省全域、河北省の北西部、内モンゴル自治区の一部に相当します。この地域は、中国の北部に位置し、黄河の中流域の西側に広がっています。并州は、その地理的な位置から、中国北部の防衛と交通の要所として古代から重要な役割を果たしてきました。
三国時代には、并州は諸勢力による争奪の対象となりました。この地域は、北方の遊牧民族との境界に位置しており、北方からの侵入に対する防衛の前線となっていました。また、黄河の中流域に位置することから、農業が盛んであると同時に、交通と通信の重要な経路としての役割も担っていました。
特に、并州は後漢末期の戦乱期において、多くの武将や政治勢力によって争奪された地域です。例えば、三国志の中でも有名な武将である曹操は、并州出身であり、彼の政治的・軍事的キャリアの初期において、この地域が彼の基盤となりました。
このように、并州は三国時代において、その地理的な位置から、軍事的にも経済的にも非常に重要な地域であり、中国古代史における重要な役割を果たした地域です。
