迷当(めいとう、生没年不詳)は、中国三国時代における羌族の首領。
略歴
歴史書『三国志』での記述はほとんど無い。同書「郭淮伝」によると、正始元年(240年)、蜀漢の姜維による魏への北伐に呼応して反乱を起こしたが、郭淮に鎮圧された。
三国志演義
小説『三国志演義』では「迷当大王」の名で登場し、羌族の王という設定である。姜維の北伐の際に、約5万の軍勢を率いて蜀漢の援軍として参戦する。しかし、魏の陳泰の偽りの降伏を受け入れたため、羌軍は壊滅してしまう。また、迷当大王自身も郭淮に捕らえられ、魏に降伏することになっている。その後、迷当大王は郭淮の指示を受け、魏兵を紛れ込ませた羌軍を率いて蜀の陣に帰還する。案の定、迷当大王の降伏を知らない姜維はこれを受け入れることになる。このため魏軍は機に乗じて蜀漢の陣を奇襲し、壊滅的な打撃を与えている。しかし迷当大王自身は、この奇襲の中で魏軍に殺されることになっている。